マイセン人形の偽物・贋作・コピー品の見分け方について

マイセンの人形の偽物
マイセンの人形は偽物?それとも本物?
先日、更新させて頂きました、【マイセンの偽物・贋作・コピー品の見分け方について】のコンテンツからもうちょっと掘り下げて商材毎にどうやってみるのかなどの観点でご説明させて頂きます。
マイセンの人形といえば、マイセンの商品ラインナップの中でもかなり、人気がありインターネットオークションサイトでも良く出品されているのも見ます。
非常に高価格帯の商品でして、普通のアンティーク商品の中でも、価格の高さは際立っております。アンティーク商品の中でも上位にあたるでしょう。
そして、商品が昔の商品になればなるほど、価格帯もあがってきます。
300年の歴史のあるマイセンなので、古い商品も多いですね。
そして、マイセンの人形の偽物を見分けるのは非常に難しく、我々でも非常に苦労しております。
購入者もそうですが、出品者も知識が不足しており悪気なく偽物の商品や二級品や級外品を記載なく出品してしまっているケースが多々あります。
偽物・贋作を見極めるコツですが、マイセン人形は一級品の場合、裏面に刻印(マイセンマーク)が必ずあるはずです。
ポイント①
マイセンマークがない商品に関しては、偽物を疑って下さい。
中国などで作成されたマイセン人形の贋作・コピー品には、マイセンマーク(青色の双剣マーク)がない場合が多いです。
基本的にはマイセンのマークは土台の裏側の部分にある場合ほとんどです。
おおよそ9割くらいはマークが土台の裏側にございます。
ただ、中にはベースの後ろ側の部分についていたりする場合が、たまにございますので、ご注意してご確認下さいませ。
ポイント②
マイセンマークの上から薬剤がしっかり塗られているか
基本的に作業工程の中でマイセンマークが一番最後に絵付けされることはありません。
偽物の中には、最後にマイセンマークを絵付けしたような商品があったりします。
マイセンマークを絵付けした後に最後の仕上げで薬剤で加工致しますので、上からワックスのようなテカリがなければ、偽物の可能性が高くなります。
上記の3つの写真はどれが偽物でしょうか??
答えは左右の写真になります。
又、サンプルとして真ん中の写真は薬剤の上から刻印が打たれている双剣マークになります。
ポイント③
デザイン(絵付け)がマイセンのものなのか
マイセンのデザインは特徴的であるので、中々偽物業者が真似しずらかったり致します。
こちらのポイントに関しては、ひたすら商品を見まくって、マイセンの本物をわかる目を肥やすことがですが、実際最初の内は難しいと思いますので、素人なりの判断は危険かと思います。
難易度が高いので、オススメ出来ませんが、一番簡単な方法は
インターネットで同じ商品を見つけて見比べる
のが一番見慣れてない人でも分かると思います。
本物の写真と自分が調べたい商品の写真や現物を見比べて、違和感(カラー・デザイン・形状)があるか確認して下さい。
違和感があれば別のポイントも偽物じゃないかどうか確認していきましょう!
ちなみに偽物の商品は結構カラーリング・色合いが違う事が多く白っぽいコピー品が多い気がします。
こちらの写真もどっちが本物か偽物か分かりますでしょうか?
答えは、左側が偽物で右側が本物のドールになります。
左側は若干肌色が白っぽいです。
また、表情も普通っぽくてマイセン職人が作る人形の顔つきと違いますね。
ポイント④
マイセン人形にモデル番号の刻印が土台にあるかどうか
マイセンの人形の特徴ですが、基本的にモデル番号の刻印があります。
マイセンの通常の食器(マグカップやカップ&ソーサー、陶器、プレート、皿)などにはモデル番号たる刻印はないのですが、人形に関しては、非常に高価なものになるせいかモデル番号の記載が基本的にはございます。
モデル番号には法則があり、2つのパターンに分かれます。
1:1ケタ~4ケタの数字になる場合(例:2435)
2:1ケタの英語アルファベットと1ケタ~4ケタの数字(例:C5678)
になります。
また、モデル番号の刻印の方法は
1950年頃以前:手書きでの刻印
1950年頃以降:機械での刻印
となっております。
上記の内容に矛盾が生じた場合、購入を検討されているようであれば、偽物を疑った方が良いと思います。
↓に手書きでの刻印のモデル番号と機械での刻印のモデル番号の写真を参考にしてください。
まぁわかるとは思いますが、念のためにお伝えしますと、左側が手書きのモデル番号になり、右の写真が機械での刻印のモデル番号になります。
モデル番号に関しての補足:モデル番号とは各マイセンの人形が制作された際に付けられる番号となっており、番号の規則性は上記のようにございますが、商品が出来た年や製作者(マイセン職人)などの特定は出来ません。
ただ、オリジナルのマイセン人形が作られたイヤーよりアンティークな商品である場合はないので、そこら辺は参考になる情報でしょう。
ちなみに参考になる書籍として
The Book of Meissen (Schiffer Book for Collectors)
http://www.amazon.co.jp/The-Book-Meissen-Schiffer-Collectors/dp/0764301705
という書籍がございますので、こちらにて、オリジナル商品のデザインした年代を確認頂けるかと思います。
それに追加してマイセンカタログ[Meissen: Collector’s Catalogue]
http://www.amazon.co.jp/Meissen-Collectors-Catalogue-Laurence-Mitchell/dp/1851494057
を購入して、真贋(偽物か本物か見抜く手法)したいマイセン人形のモデル番号とカタログに掲載されている人形のモデル番号が一緒かどうか確認出来れば、ほぼほぼパーフェクトです!
ただ、古い歴史のあるマイセンの中では比較的新しい年代に入る 1950年頃以降に制作デザインされた人形[1ケタの英語アルファベットと1ケタ~4ケタの数字(例:C5678)]に関しては、[Meissen: Collector’s Catalogue]には掲載されていないので、注意が必要です。
理由としては、[Meissen: Collector’s Catalogue]は1910年頃のマイセンの商品情報を元に作られた本の様です。
マイセンコレクターズカタログだけを信じても駄目ですね。
もし、新しい年代の人形を真贋するのであれば、マイセンコレクターズカタログを番号ではなく、デザイン・形状でお調べしてみてください。
又、モデル番号はインターネットでの検索などでも商品が出てくる場合がございますので、ネット検索も忘れずにおこなったほうが良いでしょう。
モデル番号に関しては、実際職人が忘れてしまった商品等もあるようで、絶対に存在するわけではない事も伝えておかなくてはいけない事項の一つになります。
↑のような場合があるので、益々鑑定がわからなくなりますね・・・^^;
ちなみに上記のような場合ですと、本物である事をデザイン・形状で判断するしかなくなるので、難易度が非常に高くなります。
ですので、もしモデル名がない場合は購入することを控えた方が良いと思います。
既に、保有してしまっている場合は本物だと信じましょう(笑)
後は、マイセンコレクターズカタログにモデル番号がのっていない作品もあります。
そうゆう作品は非常に珍しい、希少な作品の場合や特注で制作を依頼された商品等になります。
そこも判別が非常に難しいので、オススメ出来ません。
ただ、商品が希少価値が高く、アンティーク品としてもの凄い価値がある場合もあります。
小さな陶器人形の場合、土台(ベース)を作るスペースがなく、マイセンマーク(青色の双剣マーク)とモデル番号を合わさってしまっている場合等もあります。
こうゆう場合は、単純に傷等に見間違えてしまわぬよう注意して下さいね!
ポイント⑤
非常に細かい点まで行き届いた造形かどうか
基本的にマイセン人形の制作の工程は、まずは、マイセン人形の元となる型を使って作成します。(補足知識ですが、原型となる型をモールドといいます。)
モールドを使って出来た細かい部分部分の部品を組み合わせて作っていくようです。
ですので、同じ型の場合は同じモデル番号になりますし、同じモデル番号の場合は同じ型になります。
中には、造型師が遊び心全開で違ったパーツを組み合わせちゃうこともあるようなので、注意が必要です。
↑またまた、難しくなってきましたね^^;
マイセンの人形が人気のある理由は細かなポイントになります。
筋肉の筋、指先の爪、躍動感のある造形など細部にまで、マイセン職人のこだわりが詰まっております。
↓こちらも偽物と本物の写真になります。どちらが偽物でどちらが本物か分かりますでしょうか??
正解は、左側が偽物で、右側が本物のマイセン人形になります。
左側の偽物のマイセンドールの作りも非常に良くできておりまして、一瞬パッと見だと間違えてしまいそうな陶器になりますが、顔の表情等を良くみると偽物ですね。
右側の本物と比べると胸や、顔、腕などのポイントが違いがあります。
このように見るポイントに特徴がありますので、是非マイセンの人形の偽物を間違って購入してしまわぬよう、くれぐれも気を付けて、当ブログを参考にして頂ければ、幸いです^^
最後まで閲覧頂きまして、ありがとうございました!!